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ハンドブレーキなしの坂道発進、に関する質問に対しての回答

けいすけさんからのお問い合わせに応えて

福島の男性からの質問です。

坂道発進の時にエンストしてしまいます。
ハンドブレーキを使った方法は上手くいくのですが、 クラッチとアクセルのときになると必ずと言っていいほどエンストを繰り返します。
現在仮免許を持っていて路上教習を受けていますが、一度エンストをすると焦ってしまいます。
主にエンストする場所は、坂道になった十字路、坂道の交差点、坂道にある踏み切りです。
どうすればよいのでしょうか。
教習所の先生には「アクセルを踏んで」と言われ、踏んでクラッチをゆっくりと 遊びまで持ってきた瞬間にエンストをしたり、踏んでいるのにも関わらずエンストを繰り返します。
自分に度胸が無いせいか、どうしてもアクセルを坂道発進の時に思いっきり踏むことが出来ません。
私の友達も同じような所でエンストをしています。
簡単に、スムーズに発進するのには、どのようにしたらよろしいのでしょうか。


では、ゆっくりでも良い にお答え致します。

初めに、ポイントを絞りましょう。

1.クラッチとアクセルのときになると必ずと言っていいほどエンストを繰り返します。
2.踏んでクラッチをゆっくりと遊びまで持ってきた瞬間にエンストをしたり、踏んでいるのにも関わらずエンストを繰り返します。
3.自分に度胸が無いせいか、どうしてもアクセルを坂道発進の時に思いっきり踏むことが出来ません。
4.maru の場合は・・・


必ずと言っていいほどエンストを...

クラッチとアクセルのときになると必ずと言っていいほどエンストを繰り返します。

ハンドブレーキを使った場合は、そのブレーキを解除するまではブレーキが逆行させないように頑張ってくれています。 ブレーキを解除しなければそのまま停止していますが、単にハンドブレーキを解除しただけだと、後へ下がってしまいますね。 まずは、上記の、ごく当たり前のことを再確認しましょう。 そして、ハンドブレーキ無しの坂道発進とは、フットブレーキを解除した直後に、この後へ下がってしまう力に対してアクセルとクラッチで打ち勝つ必要があります。


踏んでいるのにも関わらず...

踏んでクラッチをゆっくりと遊びまで持ってきた瞬間にエンストをしたり、踏んでいるのにも関わらずエンストを繰り返します。

フットブレーキを解除した直後に、この後へ下がってしまう力に対してアクセルとクラッチで、負けているからですね。
アクセルは確かに踏んでいるのかも分かりませんが、エンジンの回転数は上がっていますか?
そこが大事ですよ。
回転数で言えばエンジンの大きさににもよりますが、最低でも2,500回転くらいは廻さなければパワーが出ないでしょう。
これはクラッチがつながった瞬間での話です。
クラッチがつながれば、エンジンの回転数はカクッと落ちますから、つなぐ直前には3,000回転以上となるようにしてください。
アクセルペダルの踏み込み加減は、私はその車を運転していませんから大体の目安にはなりますが、気持ちとして3cmくらい踏み込んでください。
3cmが結果的に大きすぎるのであれば、後で2.5cmとかに修正すれば良いですね。

もう一つ、重要なポイントがあります。
それは、アクセルを踏み込みながら(エンジンの回転数を上げながら)クラッチをつなごうとしないことです。
つまり、回転数が充分に上がらないうちにクラッチをつないでしまっては、力が出ていない状態ですから、エンストしない方が不思議でしょう。(^_-)---☆

極意は、フットブレーキ解除の直後に、先にアクセルを3cm(仮の数字)踏み込んでしまってから、クラッチをつないで行けば良いです。
フットブレーキ解除とアクセルを別々に考えるのでは無くて、ブレーキを緩めながらアクセルを踏み込む−というのが理想ではありますが。
クラッチに対して、アクセルが遅れればエンスト。
アクセルを踏み込み過ぎた状態でクラッチをつなげばロケットスタート(笑)です。
一回、ロケットスタートをやって見れば良いですよ。(半分マジ)
そうすれば、どれくらい踏み込めば急発進になるかが分かりますから。


どうしてもアクセルを...

自分に度胸が無いせいか、どうしてもアクセルを坂道発進の時に思いっきり踏むことが出来ません。

これは、度胸の問題ではありませんよ。
テクニックの問題です。
思いっきり踏み込むのではありません。
急発進しない程度に、深く踏み込むだけです。
マニュアル車は、度胸ではなくてテクニックで走ります。_s(`へ´;)ゞ ..

で、以下に、私の運転の仕方を参考までに。


maru の場合は・・・

私の車(2009年モデル)も、アクセルの反応が悪いです。
そろそろと踏み込んでも、すっきりとは回転数が上がりません。
踏み始めの回転数上昇が素直では無いのです。
ト●タです。(爆)

昔の車は、アクセルペダルとエンジンのスロットル(燃料/空気の調節弁)が機械的にワイヤーでつながっていて、思い通りに楽しくエンジンを吹かすことが出来ていました。
今の車はコンピュータ制御(大げさな言い方です)になっていますので、プログラムが邪魔をしているような側面があります。
従って、急坂の場合には、アクセルの調整を微妙に行なうことに対してプログラムという邪魔が入りますので、意識して始めに「ブォォン」と吹かしていますよ。
もっとも、昔もこのようなテクニックは使っていましたけれど。
まだ、ブレーキを踏んでいる状態で、発進をする前に、かかとでアクセルをエイッと踏んでやります。
そして、その回転数が落ちてしまわないうちに、フットブレーキ解除+アクセル踏み込み、クラッチ接続をやります。
エイッと踏み込むときは、極端な話、どこまで踏んでも構いません。
だって、クラッチはつないでいないのでまだ発進するわけではありませんから。
アクセルを踏み込み過ぎたら、回転数が落ちるまで一呼吸待てば良いだけの話です。
むやみに吹かしたら、周囲から白い眼で見られたりしますが。
車と対話しながら運転しましょう。

クラッチをつなぐときの奥義は、「回転を落としながら」です。
と言うことは、その前には「煽っておく」ということになります。
これは覚えておいてくださいね。
今でなくても、後でその意味が良〜く分かりますから。
シンクロも、「回転を落としながら」の方が よりスムーズな働きをします。