クラッチとは、エンジンの動力を切ったり繋いだりする装置である。
クラッチペダルを踏み込まない状態では繋がっている。
一杯に踏み込んだ状態では、切れる。
踏み込んだ位置と、戻した位置の間に断続の境目がある。
基本的には、ロー・ギアでならばアクセルを踏み込まなくても、クラッチの断続の境目付近に於いて、ゆっくりと戻して(繋いで)やれば、エンストすることなく車は、そろそろと前へ進み出す。
いきなり繋ぐからエンストしてしまう。
*(注) オートマ車がはびこり、そしてエコが声高に叫ばれる現代においては、1速でも少々煽ってやらなければエンストしてしまうようなセッティングとなっている場合があります。
但し、いつまでも断続の境目付近だとセンセイに頭を叩かれてしまうかもしれない。
「クラッチ板がすり減るだろうがー」って。
滑らかに、途中で止めることなく戻すこと。
ところで、境目付近以外では「滑らか」に、意味はない。また、切る時(踏み込む時)は、一気に行く。。。
「境目」は、エンジンの振動や音などの変化に注意していれば何らかのシグナルをキャッチ出来る。。。
発進が「そろそろ」では何かと不都合もあるから、アクセルを踏み込む訳である。
決して、アクセルを「エンストしない為に踏み込む」と云う解釈はしない方が良い。
事実に反している訳ではないが・・・ 単にエンスト防止ならば、即時クラッチを切ってやれば良い。
そして、アクセルをちょっと踏んでエンジンの回転を上げてやってから、もう一度クラッチを繋ぐ。
「クラッチを切る」とは、エンジンを空回し状態にする事である。
空回しのエンジンは停止しない。
「エンスト」とは、エンジンが「ストップ」してしまう事。
俗に言う、「半クラッチ」とは、クラッチ断続の境目付近を上手く使う事である。
動力が車輪に伝わらない状態でエンジンを吹かせば(アクセルを踏み込めば)、「空吹かし」。
動力が車輪に伝わる状態でエンジンを吹かせば、「加速」する。
「半クラッチ」でも無く、いきなりクラッチを繋いだりあわてて吹かすから、エンストするか逆にガクンと出て行ってしまう事になる。。。