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空吹かしについては先に述べたので、もう1度おさらいをしておいて欲しい。

・・・空吹かしの意味はなんだろう?

前に述べた時の空吹かしは、単にクラッチを切っただけの状態でした。
つまりは、ギアはローなどの所定のポジションに入っていました。
エンジンの回転数が足りない時に、エンスト防止の為にクラッチを切って、その間に回転数を上げてやろうと云うのでありました。
しかし、これでは「ガクン」と繋がってしまうでありましょう。
よほど運が良く無ければ。
何故ならば、クラッチの所で、エンジン側と負荷側の回転数が合っていないからです。

・・・「ガクン」と来ない為の空吹かし。

それが、1回目にクラッチを切って繋いだ後のアクセル操作の目的です。
ギアがニュートラルで、クラッチを繋いだ状態でアクセルを踏んでやる。
そうすればエンジンの回転数が上がるし、ギアの1次側の回転数も上がります。
現在の速度で、ギアを1段落とした時のエンジン回転数よりも多めに廻してやります。
ギアを入れたときには1次側と2次側の回転数の差を少なくして、シンクロへの負担も軽くしてやろう-と云う狙いがあります。
そうすれば、変速ショックも緩和出来る。

<裏技>
クラッチの繋がる「境目」付近で、ゆっくりとペダルを戻すと、よりスムーズに変速出来る。
しかし、へたにやればクラッチ盤を多くすり減らす事になる。
荒っぽい「テク」として、これを多用する人も中には いるであろう。
中古車を買う際は、車種によっては考慮する必要があるかも?

『壊れる話』
・・・エンジン・ブレーキなるものを、名前だけ覚えて高速走行で無理矢理シフト・ダウンすれば、ミッション(ギア)をブッ壊す事になるので厳重注意!。
また、へたをすれば「オーバーレブ」でエンジンまでイッチャウかも分からない。
「箱根ターンパイク」とかも、あぶないね。
一気にレッド・ゾーンに入ってしまう可能性無きにしもあらず。
エンジン・ブレーキ(エンブレ)を効かさないで、ブレーキ・パッドが焼けるまでフット・ブレーキを踏み続けるとか、ペダルが「スコスコ」抜ける状態に突入しないように。。。

『まとめ』
(1) クラッチを踏んで、ギアを抜く。
(2) クラッチペダルを戻しながら、アクセルを踏み込む。
(3) アクセル・ペダルを戻しながら、クラッチを踏み込む。
(4) ギアをシフト・ダウンしてから、クラッチを戻す。
*クラッチを若干滑らせる
(5) 必要に応じて、エンジンを吹かすか、ブレーキを踏む。
★アクセルの踏み加減(空吹かし)は、経験の積み重ねが必要。

【注意】
(1)交通量の多い道路で、ダブル・クラッチやエンジン・ブレーキの練習を行わない事。
(2) 1回目のクラッチ操作でアクセルを踏み込むことは、単なるダブルクラッチよりもやや手が込んでいます。
このページだけを読まれても難解だったり、練習するにもとまどいがあるでしょう。
マスターしたいと思われた方は、気長にメールマガジンを読みつつ練習してください。(全11回です)